アーク溶接材料
つかみとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
つかみは、被覆アーク溶接棒(溶接棒とも言い、アーク溶接の電極として用いる溶接棒で、フラックスを施してあるもの)の一部で被覆のない部分のことです。
被覆アーク溶接棒のつかみは、溶接棒ホルダで保持するために使われる部分になります。
(ワイヤの)へリックスとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
へリックスは、溶接ワイヤ(主として自動、半自動溶接に使われ、溶接に使用されるコイル状の長いソリッドワイヤ及びフラックス入りワイヤの総称)を二巻き或いは三巻き切断して拘束をかけないで平面に置いた場合に、ワイヤを置いた平面からワイヤの最大の立ち上がり距離のことです。
(ワイヤの)キャストとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
キャストは、溶接ワイヤ(主として自動、半自動溶接に使われ、溶接に使用されるコイル状の長いソリッドワイヤ及びフラックス入りワイヤの総称)を二巻き或いは三巻き切断して拘束をかけないで平面に置いた場合に広がったワイヤの輪の直径のことです。
(溶接用)シールドガスとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
シールドガスは、溶接中にアークと溶融金属(溶着金属と溶融母材とが溶融凝固したもの)とを覆って、空気が溶接雰囲気内に侵入することを防ぐ目的で、大気からシールド(遮蔽)するためのガスのことです。
ガスシールドアーク溶接で用いられるシールドガスには、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)などの不活性ガス、或いは、炭酸ガスやアルゴンと炭酸ガスの混合ガスなどの活性ガスが用いられます。
ソリッドワイヤとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
ソリッドワイヤは、溶接に使用するための溶接ワイヤの一種です。
ソリッドワイヤは、ワイヤ断面が中実で断面同質になっている溶接ワイヤです。ソリッドワイヤの特徴としては以下などが挙げられます。
・被覆アーク溶接棒に比較して2〜3倍程度の高能率溶接が可能。
・自動化、機械化が容易。
・溶接条件選択の自由度が高く、鋼種や溶接姿勢などの適用範囲が広い。
フラックス入りワイヤとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
フラックス入りワイヤは、溶接に使用するための溶接ワイヤの一種です。
フラックス入りワイヤは、ワイヤ内部にアークの安定化や脱酸などの機能をもたせたフラックスが充てんされている溶接ワイヤのことです。フラックス入りワイヤの特徴としては以下などが挙げられます。
・ソリッドワイヤよりも高能率溶接が可能。
・ソリッドワイヤよりもアークがソフトでスパッタが少ない。
・被覆アーク溶接棒と同様、ビード形状や外観が平坦で美しい。
ボンドフラックスとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
ボンドフラックスは、サブマージアーク溶接(主として自動アーク溶接に用いられ、フラックス中において、溶接ワイヤと母材との間のアークから生じるアーク熱で溶接する方法)で用いられるフラックスの一種です。
ボンドフラックスは、粉状原料(石灰石、ほたる石、酸化マグネシウム、アルミナなどを成分とする原料粉や金属粉、合金粉など)を、水ガラスなどの液状固着剤と混練して造粒後、400〜600℃程度で焼成し、粉砕後に整粒したフラックスです。
(溶接棒の)偏心率とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
偏心率は、溶接棒の棒径の実測値と、片側被覆の厚さとの和の、最大値と最小値との差の最小値を百分率(%)で表したもののことです。
帯状電極とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
帯状電極は、溶接に使用されるコイル状の鋼帯のことです。
心線とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
心線は、被覆アーク溶接棒(溶接棒とも言い、アーク溶接の電極として用いる溶接棒で、フラックスを施してあるもの)における金属線のことです。
溶接棒(被覆アーク溶接棒)の心線は、溶接棒の性能を左右する重要な要素の一つです。
心線は、一般に炭素鋼や低合金鋼用溶接棒には軟鋼、ニッケル合金やステンレス鋼用溶接棒には、共金系金属又は合金がそれぞれ使用されています。
棒径とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
棒径は、溶接棒の直径、あるいは被覆アーク溶接棒(溶接棒とも言い、アーク溶接の電極として用いる溶接棒で、フラックスを施してあるもの)の心線(被覆アーク溶接棒における金属線)の直径を意味します。
溶接ワイヤとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
溶接ワイヤは、溶接に使用するために主に自動溶接(作業者が常時操作しなくても連続的に溶接が進行する装置を用いて行う溶接の総称)や半自動溶接に用いられるワイヤのことです。
溶接ワイヤには、ソリッドワイヤとフラックス入りワイヤがあり、例えば、ミグ溶接では主にソリッドワイヤ、マグ溶接ではフラックス入りワイヤが用いられるのが一般的です。
溶融フラックスとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
溶融フラックスは、サブマージアーク溶接(主として自動アーク溶接に用いられ、フラックス中において、溶接ワイヤと母材との間のアークから生じるアーク熱で溶接する方法)で用いられるフラックスの一種です。
溶融フラックスは、鉱物原料を混合して電気炉などで加熱溶融・冷却後粉砕して、ふるい分けなどによって整粒したフラックスです。
溶融フラックスは、一般的には融点が低いので高速溶接に適しています。
焼結フラックスとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
焼結フラックスは、サブマージアーク溶接(主として自動アーク溶接に用いられ、フラックス中において、溶接ワイヤと母材との間のアークから生じるアーク熱で溶接する方法)で用いられるフラックスの一種です。
焼結フラックスは、粉状原料(石灰石、ほたる石、酸化マグネシウム、アルミナなどを成分とする原料粉や金属粉、合金粉など)を、液状固着剤と混練して造粒後、700〜1000℃程度で焼結し、粉砕後に整粒したフラックスです。
融合インサートとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
融合インサートは、突合せ溶接(母材がほぼ同じ面内の溶接継手で行う溶接)において、あらかじめルート部に置く母材と同系統の金属材料のことです。
被覆アーク溶接棒とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アークを熱源とするアーク溶接の一種で、被覆アーク溶接で使われる溶接棒のことで、アーク溶接の電極として用いられます。
被覆アーク溶接棒は、心線(被覆アーク溶接棒における金属線)とその周囲に塗布された被覆剤から構成されています。
被覆剤とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接材料に定義される用語の一つです。
被覆剤は、被覆アーク溶接棒(溶接棒とも言い、アーク溶接の電極として用いる溶接棒で、フラックスを施してあるもの)の心線(被覆アーク溶接棒における金属線)に塗布してあるフラックス(溶接又はろう接の際に、母材及び溶加材の酸化物などの有害物を除去し、母材表面を保護し、又は溶接金属の精錬を行う目的で用いる材)のことです。
被覆剤は、溶接棒の作業性や溶接金属(溶接部の一部で、溶接中に溶融凝固した金属)の機械的性質を確保するためものです。