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抵抗溶接現象



くぼみとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
くぼみは、圧こんとも言われ、重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)で発生する溶接現象の一種です。
くぼみは、各種の重ね抵抗溶接において電極チップやローラ電極(シーム溶接、ロールスポット溶接などに用いる円板状の電極)によって母材表面に発生します。

コロナボンドとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
コロナボンドは、抵抗溶接の一種である重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)において、以下の参考図のように、ナゲット(抵抗溶接における溶融凝固した溶接部)の周辺に生じる固相溶接されたリング状の部分のことです。

ステッチ現象とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
ステッチ現象は、シーム溶接(抵抗溶接の一種で、ローラ電極を用いて加圧及び通電を行い、電極を回転しながら継手に沿って連続的に行う溶接)で発生する溶接現象で、ナゲット(重ね抵抗溶接において、溶接部に生じる溶融凝固した部分)が飛石状に形成される現象のことです。

ダイバーンとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
ダイバーンは、アプセット溶接、突合せプロジェクション溶接、フラッシュ溶接などのように、溶接継手の端面を突き合わせ、加圧して行う抵抗溶接である突合せ抵抗溶接において発生する溶接現象の一種で、母材に生じる表面きずのことです。
ダイバーンは、以下の参考図のように、通電時に電極ダイとの接触面、或いはそのすぐ近くの母材表面に発生します。

ナゲットとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
ナゲットは、抵抗溶接の一種である重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)において、抵抗溶接した溶接部に発生する溶融凝固した部分のことです。

ピックアップとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
ピックアップは、重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)において発生する溶接現象の一種で、電極先端や母材表面に生じる汚損(汚れ)のことです。
ピックアップは、電極と母材間の接触過熱部において、両者が相互に付着したりすることによって発生します。

ペネトレータとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
ペネトレータは、突合せ抵抗溶接の一種であるフラッシュ溶接(通電の最初には強い加圧を行わず、単に接触させるだけで溶接電流を通じ、接触部が火花になって溶融飛散し、溶接面全体が十分に加熱されたときに強く加圧して行う溶接)や電縫管の溶接において発生する溶接現象の一種で、フラットスポットとも言われる内部欠陥のことです。
ペネトレータは、突き合わせて溶接する溶接継手の端面が酸化した状態で圧接されることによって接合部に内部欠陥として発生します。

分流(電流)とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
分流は、各種の抵抗溶接(溶接継手部に大電流を流し、ここに発生する抵抗熱によって加熱し、圧力を加えて行う溶接)における溶接時に、主な溶接電流のほかに、以下の参考図のように、既溶接点及び被溶接物が形成する並列回路に流れる電流のことです。

散りとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
散りは、表散りと中散りとがあり、重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)で発生する溶接現象の一種です。
散りは、重ね抵抗溶接において母材が溶融して飛び散る現象をいう場合と、溶融して飛び散るその金属のことを指す場合とがあります。

板の浮上がりとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
板の浮上がりは、重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)で発生する溶接現象の一種です。
板の浮上がりは、各種の重ね抵抗溶接を行った際に、以下の参考図のように、ナゲット(重ね抵抗溶接において、溶接部に生じる溶融凝固した部分)の周囲に生じる隙間のことです。

爆飛とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
爆飛は、重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)において発生する溶接現象の一種で、溶接部に穴があく現象のことです。
爆飛は、過大な溶接条件で過熱され、溶接部が爆発的に飛散することによって発生します。
爆飛は、”ばくひ”と読みます。