散り
散りとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
散りは、表散りと中散りとがあり、重ね抵抗溶接(スポット溶接、プロジェクション溶接、シーム溶接などのように、重ね合わせた継手の両側から加圧して行う抵抗溶接)で発生する溶接現象の一種です。
散りは、重ね抵抗溶接において母材が溶融して飛び散る現象をいう場合と、溶融して飛び散るその金属のことを指す場合とがあります。
JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、散りの定義は以下です。
分類:抵抗溶接 ≫ 溶接現象番号:3305
用語:散り
定義:
重ね抵抗溶接において、母材が局部的に過熱されて溶融飛散する現象又はその金属。電極チップ及び接する母材の外表面に生じる表散り(3301の図参照)と、母材間に生じる中散り(3301の図参照)とがある。対応英語(参考):
expulsion and surface flash;
surface flash;
expulsionISO番号(参考):−
散り(表散り、中散り)の参考図