アーク溶接機器
インバータ式アーク溶接電源とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
インバータ式アーク溶接電源は、アーク溶接を行うための電源で、インバータを用いて出力制御する電源のことです。
エンジンアーク溶接機とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接を行うための溶接機の一種です。エンジンアーク溶接機は、アーク溶接を行うための電力をエンジン駆動式で発電する発電機を備えています。エンジン駆動式のエンジンアーク溶接機は、周囲環境に電源設備が不要なので、機動性がありますが、振動や騒音に留意する必要があります。
コンタクトチップとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
コンタクトチップは、単にチップとも言い、電極ワイヤを案内するとともに溶接に使用する溶接電流を供給するための円筒形の導体のことです。
コンタクトチップは、ワイヤ送給によって摩耗してくるとアークが不安定になるので留意が必要です。
スプールとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
スプールは、溶接を行う際に溶接ワイヤ(溶接に使用されるコイル状の長いソリッドワイヤ及びフラックス入りワイヤの総称)をスムーズに引き出せるようにしてあるワイヤの巻き枠のことです。
スプールは、一般に合成樹脂、ハードボード、鋼などから作られています。
ペールパックとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
ペールパックは、ドラムとも言われ、溶接を行うための溶接ワイヤ(溶接に使用されるコイル状の長いソリッドワイヤ及びフラックス入りワイヤの総称)を螺旋状に重ねて収納するための円筒状の容器のことです。
ホットスタートとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
ホットスタートは、アーク溶接機において、アーク発生させる際に、短時間溶接電流を大きくして行うアークのスタート方式のことです。
(溶接用)ポジショナとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
ポジショナは、溶接を施すための溶接物を溶接作業をするために取り付ける作業台の一種です。
ポジショナに取り付けて固定した溶接物は、自由に回転できるようになっているために、作業者が溶接部を溶接しやすい位置・姿勢に置くことができます。
ワイヤリールとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
ワイヤリールは、自動アーク溶接や半自動アーク溶接(溶接ワイヤの送りが自動的にできる装置を用いて溶接トーチの操作は手で行うアーク溶接)に用いられる溶接ワイヤのコイルを取り付け、ワイヤが円滑に引き出せるような構造にした器具のことです。
ワイヤ送給装置とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
ワイヤ送給装置は、溶接に使用するための溶接ワイヤ(主として自動、半自動溶接に使われ、溶接に使用されるコイル状の長いソリッドワイヤ及びフラックス入りワイヤの総称)するための装置です。
半自動溶接機の基本的な溶接ワイヤのワイヤ送給方式には、プッシュ方式(ワイヤリール近くに送給ローラを設けているもの)とプル方式(トーチと送給ローラを直結一体化したもの)とがあります。
垂下特性とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
垂下特性は、アーク溶接用電源の外部特性の一種です。負荷電流の増大とともに電圧が著しく低下する特性で、負荷電流と負荷電圧の関係を示す特性曲線で表現されます。
垂下特性の溶接機では、多少アーク長さが変化しても溶接電流が変動しないという特性から、手振れがあっても溶接電流が大きくは変化しないので、被覆アーク溶接棒を用いる手溶接や手動の溶接に適しています。
定電圧特性とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
定電圧特性は、アーク溶接用電源の外部特性の一種です。負荷電流の増大しても電圧があまり変化しない特性で、負荷電流と負荷電圧の関係を示す特性曲線で表現されます。
定電圧特性の溶接機は、溶接ワイヤの電流密度が高い自動溶接・半自動溶接などでよく採用されます。
消耗電極とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
消耗電極は、溶極とも言われ、各種のアーク溶接(アークの熱を熱源として行う溶接の総称)及びアーク切断(アークの熱を熱源として行う切断)において、発生するアークの中で溶融する電極のことです。
アーク溶接において、消耗電極を用いる溶接方式は、消耗電極式又は溶極式といわれ、ミグ溶接やマグ溶接などのガスシールドアーク溶接が代表例です。
溶接トーチとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
溶接トーチは、TIG溶接(ティグ溶接)、ミグ溶接、マグ溶接に代表されるガスシールドアーク溶接など、溶接ワイヤが自動的に送給されるアーク溶接に用いられて、溶接を行うための溶接電流やシールドガス(溶接中にアークと溶融金属とを覆い、空気が溶接雰囲気内に侵入することを防ぐために用いるガス)などの供給を行う器具のことです。
なお、切断を行うためのトーチは、切断トーチといいます。
溶接棒ホルダとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
溶接棒ホルダは、単にホルダとも言い、アーク溶接で手溶接(溶接操作を手で行う溶接)用の器具のことです。
溶接棒ホルダは、アーク溶接(手溶接)において溶接棒を保持して溶接電流を通電するための道具です。
無負荷電圧とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
無負荷電圧は、開路電圧ともいい、無負荷時における溶接電源の端子電圧のことです。
電撃防止装置とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
電撃防止装置は、アーク溶接機において電撃を防止するための付属装置で、安全装置の一種です。
電撃防止装置は、アーク溶接機が無負荷のときには、溶接棒ホルダ(アーク溶接で溶接棒を保持して電流を通じる手溶接用の器具)と母材(大地)の間に高い無負荷電圧がかかっていて大変危険なため、溶接機の二次無負荷電圧を低くして、電撃を防止するための装置です。
非消耗電極とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接機器に定義される用語の一つです。
非消耗電極は、非溶極とも言われ、電極の一種で、アーク中の熱でも消耗しにくい電極のことです。
アーク溶接において、非消耗電極(非溶極)を用いる溶接方式は、非消耗電極式又は非溶極式といわれ、TIG溶接(ティグ溶接)やプラズマ溶接などのガスシールドアーク溶接が代表的です。