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磁粉探傷試験




磁粉探傷試験とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、試験の非破壊試験に定義される用語の一つです。
磁粉探傷試験は、素材、製品などを破壊せずに、欠陥の有無、その存在位置、大きさ、形状、分布状態などを調べる試験である非破壊試験の一種です。
磁粉探傷試験は、溶接表層部において、素材を破壊することなく調べることができる代表的な非破壊試験のことです。
磁粉探傷試験は、鉄鋼材料など強磁性体を磁化することによって、溶接表層面にあるきず部に生じる漏洩磁束を、磁粉を利用して検出する非破壊試験方法です。
磁粉探傷試験は、”Magnetic particle Testing”を略して、”MT”という記号で表されます。

磁粉探傷試験における磁化方法としては主に以下が挙げられます。
・軸通電法
・直角通電法
・プロッド法
・電流貫通法
・コイル法
・極間法
・磁束貫通法
これらは、検査対象の形状や予想されるきずの方向性などを考慮して使い分けられますが、溶接部の試験には、極間法(試験体又は試験される部位を電磁石又は永久磁石の磁極間におく磁化方法)がよく用いられます。

磁粉探傷試験では、表面に開口したきずの検出に用いられる非破壊試験の一種ですが、通常の交流極間法では表面から1mm程度の潜ったきずであれば検出できる場合もあります。
(直流磁化した場合には、表面下5mm程度まで検出できる場合もあります。)

JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、磁粉探傷試験の定義は以下です。

分類: 試験 ≫ 非破壊試験

番号:6313

用語:磁粉探傷試験

定義:
鉄鋼材料など強磁性体を磁化し、欠陥部に生じた磁極による磁粉の付着を利用して欠陥を検出する非破壊試験。磁粉には蛍光磁粉と非蛍光磁粉とがある(JIS G 0565 参照)。
略記号 MT

対応英語(参考):
magnetic particle testing

ISO番号(参考):−