プロジェクション溶接
プロジェクション溶接とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、抵抗溶接の溶接方法に定義される用語の一つです。
プロジェクション溶接は、抵抗溶接(溶接継手部に大電流を流し、ここに発生する抵抗熱によって加熱し、圧力を加えて行う溶接)の一種で、以下の参考図のように母材の溶接箇所にプロジェクション(突起部)を設けて、この突起部分に電流を集中して流し、加熱すると同時に加圧接合する抵抗溶接です。
プロジェクション溶接は、母材に設けた突起部に集中して通電させるため、溶接する母材の板厚が異なる場合でも小電流で電流密度を高くすることができるので、確実なナゲット(重ね抵抗溶接において、溶接部に生じる溶融凝固した部分)を形成し、良好な溶接を行うことができます。
プロジェクション溶接には、スポット溶接(重ね合わせた母材を、先端を適当に成形した電極の先端で挟み、比較的小さい部分に電流及び加圧力を集中して局部的に加熱し、同時に電極で加圧して行う抵抗溶接)と同様、電極の配置や通電方法により、以下の関連図のように、ダイレクト溶接とインダイレクト溶接があります。
JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、プロジェクション溶接の定義は以下です。
分類: 抵抗溶接 ≫ 溶接方法番号:3111
用語:プロジェクション溶接
定義:
母材の溶接箇所に形づくられた突起部を接触させて電流を通し、抵抗熱の発生を比較的小さい特定の部分に限定するようにして行う抵抗溶接。図のように加工して突起部を作る場合と、板の角や丸棒の交差など初めからある突起を利用する場合とがある。対応英語(参考):
resistance projection welding;
projection weldingISO番号(参考):857の1.3.4