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ラメラテア




ラメラテアとは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、アーク溶接の溶接部の欠陥に定義される用語の一つです。
ラメラテアは、溶接部における溶接欠陥のうち、割れ状となって発生する溶接割れの一種です。
ラメラテアは、溶接継手部において熱影響部やその隣接部に母材表面と平行に(すなわち板厚方向に)はく離状に発生する溶接割れです。
十字形突合せ継手やすみ肉多層盛継手のように、溶着量の多い厚い鋼板の溶接では、溶接の収縮力によって母材の厚さ方向に引張力が作用することにより、ラメラテアが発生します。

ラメラテアを防止するためには、鋼材材質の適切な選定が最も確実であり、鋼中のS含有量を低減した、耐ラメラテア鋼などもあります。
そのほか、溶接設計の観点からは、板厚方向の溶接収縮力を低減するような継手形状・形式や開先形状の選定が有効とされます。

JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、ラメラテアの定義は以下です。

分類: アーク溶接 ≫ 溶接部の欠陥

番号:2822

用語:ラメラテア

定義:
十字形突合せ継手及びすみ肉多層盛継手のように、母材表面に直角方向の強い引張拘束力が生じる継手において、熱影響部及びその隣接部に母材表面と平行に生じる割れ。

対応英語(参考):
lamellar tear

ISO番号(参考):−