溶着順序
溶着順序とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、アーク溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
溶着順序は、一本の溶接線(ビード、溶接部を一つの線として表すときの仮定線)を溶接する場合に、溶接によって溶着金属(溶加材から溶接部に移行した金属)が溶接部に溶着する順序のことで、溶着させる方法という意味では、溶着法とも言われます。また、多層溶接の場合には、積層順序と言われます。
溶着順序(溶着法)には、溶接線方向に対する溶着順序(溶着法)と、多層盛における溶着順序(溶着法)とがあります。
主な方法には、溶接線方向に対する溶着順序(溶着法)として、前進法、後退法、対称法、飛石法があり、また、多層盛における溶着順序(溶着法)には、ブロック法、カスケード法、全長多層法などがあります。
JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、溶着順序の定義は以下です。
分類:アーク溶接 ≫ 溶接現象番号:2664
用語:溶着順序
定義:
1本の溶接線を溶接する場合に、溶接操作によって溶着金属が溶接部に溶着する順序。多層溶接の場合には、積層順序という。対応英語(参考):
deposition sequence;
cross-sectional sequenceISO番号(参考):−