残留応力
残留応力とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、アーク溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
残留応力は、構造物や部材に残留している応力のことです。
溶接部は、例えばアーク溶接ではアークの熱源によって局所的に急激に加熱された後、母材周辺への熱伝導などによって冷却されます。溶接によって加熱されるところが溶接線に沿った狭い領域であるため、その領域が加熱されたときは膨張し、周辺の加熱されない部分の拘束によって圧縮されて塑性ひずみを生じ、冷却時には収縮するために大きな引張応力が発生します。
これが、溶接における残留応力になります。
JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、残留応力の定義は以下です。
分類:アーク溶接 ≫ 溶接現象番号:2654
用語:残留応力
定義:
構造物又は部材に残留している応力。対応英語(参考):
residual ( welding ) stressISO番号(参考):−