のど厚/理論のど厚/実際のど厚
(すみ肉の)のど厚/理論のど厚/実際のど厚とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、アーク溶接の溶接現象に定義される用語の一つです。
のど厚/理論のど厚/実際のど厚は、すみ肉溶接(ほぼ直角に交わる二つの面のすみに溶接する、三角形の断面をもつ溶接)の大きさを表すために用いられる寸法で、下の参考図のように定義される部分の寸法のことです。
(すみ肉の)のど厚には、設計計算上用いる理論のど厚と、実際上溶接された所の実際のど厚とがあります。なお、のど厚は、”のどあつ”と読みます。
設計計算上用いる理論のど厚は、以下の式により、サイズ(すみ肉の溶接金属の大きさを示すために用いる寸法で、すみ肉のサイズという)から求めることができます。
・理論のど厚 = 0.707S (等サイズすみ肉溶接の場合)
※Sはサイズ(すみ肉のサイズ)
JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、(すみ肉の)のど厚、理論のど厚、実際のど厚、それぞれの定義は以下です。
分類:アーク溶接 ≫ 溶接現象番号:2630
用語:のど厚(すみ肉の−)
定義:
2631理論のど厚、2632実際のど厚参照。対応英語(参考):
throat ( - of a fillet weld );
throat thicknessISO番号(参考):−
番号:2631
用語:理論のど厚(すみ肉の−)
定義:
設計計算上用いるのど厚。すみ肉のサイズで定まる三角形のすみ肉の継手のルートから測った高さ(2632実際のど厚の図参照)。対応英語(参考):
theoretical throat;
design throat thickness ( - of a fillet weld )ISO番号(参考):−
番号:2632
用語:実際のど厚(すみ肉の−)
定義:
実際上溶接された所ののど厚。すみ肉溶接の断面のルートから表面までの最短距離。対応英語(参考):
actual throat ( - of a fillet weld )ISO番号(参考):−
(すみ肉の)のど厚/理論のど厚/実際のど厚の参考図