ガスシールドアーク溶接
ガスシールドアーク溶接とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語の一つで、アーク溶接の溶接方法に定義される用語の一つです。
ガスシールドアーク溶接は、アーク溶接(アークを熱源とする溶接)の一種で、アルゴン(Ar)や炭酸ガス(CO2)などのシールドガスによってアークと溶着金属(溶加材から溶接部に移行した金属)を大気からシールド(遮蔽)しながら行う溶接方法の総称です。
アークや溶着金属を大気から遮へいするためのシールドガスには、アルゴン(Ar)やヘリウム(He)などの不活性ガス、或いは、炭酸ガスやアルゴンと炭酸ガスの混合ガスなどの活性ガスが用いられます。
ガスシールドアーク溶接は、非消耗電極式とも言われる非溶極式と、消耗電極式ともいわれる溶極式に大別されます。
非溶極式では、電極にタングステンを用いて、ワイヤなどの溶接材料を溶加しながら溶接を行い、溶極式では、ワイヤなどの溶接材料そのものが電極となって溶接を行います。
非溶極式(非消耗電極式)のガスシールドアーク溶接には、ティグ溶接(TIG溶接)やプラズマ溶接があります。
また、溶極式(消耗電極式)のガスシールドアーク溶接には、不活性ガスを用いるミグ溶接と、CO2や或いはCO2にArを混合したガスを用いるマグ溶接があります。
JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、ガスシールドアーク溶接の定義は以下です。
分類: アーク溶接 ≫ 溶接方法番号:2108
用語:ガスシールドアーク溶接
定義:
CO2、Ar などのガスによって、アーク及び溶着金属を大気から遮へいしながら行うアーク溶接の総称。対応英語(参考):
gas-shielded metal arc weldingISO番号(参考):857の1.2.6