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拡散接合




拡散接合とは、溶接技術の分野において術語として用いられる溶接用語で、溶接一般の溶接方法に定義される用語の一つです。
拡散接合は、拡散溶接とも言われ、接合しようとする母材同士を母材の融点以下の温度で加圧密着させ、接合面における母材間の原子の相互拡散を利用して接合する溶接方法のことです。
拡散接合で母材を加圧・密着させる場合には、常温圧接(冷間接合)のように接合面を局部的に塑性変形させるのではなく、出来るだけ塑性変形は生じない程度に加圧して密着させます。
拡散接合は、溶接方法としては、摩擦圧接や冷間圧接(常温圧接)などの各種の圧接と同じく、固相接合法に分類される溶接になります。
主な拡散接合には、以下のような拡散接合があります。

固相拡散接合
接合面間を固相状態で接合する拡散接合。
液相拡散接合
接合面間のインサート金属などを一時的に溶融、液化した後、拡散を利用し等温凝固させて接合する拡散接合。
共晶接合
液相拡散接合の一種で、液化に対して共晶反応を利用する拡散接合。

JIS規格 溶接用語(JIS Z 3001)における、拡散接合の定義は以下です。

分類: 一般 ≫ 溶接方法

番号:1126

用語:拡散接合

定義:
母材を密着させ、母材の融点以下の温度条件で、塑性変形をできるだけ生じない程度に加圧して、接合面に生じる原子の拡散を利用して接合する方法。拡散溶接ともいう。

対応英語(参考):
diffusion welding;
diffusion jointing

ISO番号(参考):857の1.5.5

拡散接合の関連図

拡散接合の関連図